練馬区大泉学園ゆめーてる商店街

窪田屋酒店

昨日は少しいいことがありました  ちょっとオタクな会話



どーもです

先日、突然窪田屋(僕)宛に電話が掛かってきました

所属は伏せますが、酒米を育種しているプロの方からでした

僕のとあるブログ記事を読み、話を伺いたいということで、
まさかこんな小さな店の浅学な僕にその手の電話が来るとは思わずに、
それでもどうにか自分の聞かれた範囲での回答を致しました

また育種しているとのことで、普段現場でしか分からないことも質問させて頂き、見識を深めることもできました

その方は、自分の県の酒米についてより良いものを、と情熱をもって仕事に取り組まれている印象を、電話口から推察しました
声音からしてもまだ若々しく、力強かったように感じます

このような熱意ある方と、例えばお酒を造ったりとか、お仕事などできたらとても楽しいだろうなァなんて思いました

とまぁこれだけではただの感想になってしまうので、
今に至るまでに自分の中で考えていた酒米関係の話をしようかと思います

以下は、科学的な見地によるものというより、僕の妄想を多分に含んでいるため、参考程度にお読みください


清酒(日本酒)とワインは違うことを前提に話していきます
ざっくり言ってしまうと、

ワインは神の恵みとして感謝とともに造られるものなので、
官能評価ではマイナス評価はない(すべて加点方式)ので、その年のブドウの出来不出来(ギフトなので不出来は無いのですが)に非常に作用されます

一方清酒は同じく恵みとして収穫される点では同じですが、
歴史的に、神々への奉献という意味合いが強いので、官能評価では基本的にマイナス評価(減点方式)で行われます
すなわち、その年のコメの良し悪しを、造り手が心血注いでベストなものに仕上げていくものとも言えます

よって、あえて主従関係を作るなら
ワインは、原料が【主】で技術とか諸々が【従】、
清酒ではそれが逆転する
そんな気がするのです

僕の考え方はこれがベースになっています
だから今のインスタントな酒、工業的な酒は苦手です


酒米に限らず、今は食物全般に言えることですが、今と昔で食べ物の質が変わっています
野口のタネだね ①
野口のタネだね ② 野口のタネだね ③ 


この辺りは今のそしてこれからの日本の、食べ物事情に非常に関係してくる話なのでぜひ調べて欲しいのですが、
「野口のタネ」さんの書籍を参考にされるといいと思います

野口さん(種や)は「固定種」のタネを販売しておりますが、
今現在、日本のスーパーなどに並ぶ野菜のほぼ100%が「F1種」からできた野菜です

固定種とF1種の味の違いは一目瞭然で、旨みと味巾のある固定種を食べた後に、F1を食べると味が無く水っぽい印象を受けるといいます

ところで、酒米に関しては研究資料が非常に少なく、また専門にされている研究者もおそらく少ないので判然としませんが、

ほとんどの酒米は、交配させた品種で、特に山田錦を親にした品種(面白いことにはその山田をバッククロスさせたりもする)が多く出回っています

現在、純和系の在来種(これを「固定種」と呼んでいいのか分かりませんが)である酒米は
「雄町(二本草)」と「強力」 です
そのコメを使用したお酒を飲んだことのある人なら、いくら原料が【従】とはいえ、その味巾のある印象を感じずにはいられなかったはずです

酒米にまだ固定種が存在するのかは不明ですが、
今の日本の自給率を語るうえで、今後「固定種」というキータームがお茶の間でも流れることを望みます


醸造の特に酒米の原料処理
清酒の【主】たる技術を語るうえで欠かせない標語があります
「一麹、二酛、三造り」
聞いたことのある方が多いと思いますが、これは前提が抜け落ちているので正しくありません
「麹」も「酛(酒母)」も「造り(醪)」も
すべて原料処理である「蒸米」が第一であり、この「蒸米」の出来を抜きにして酒造を語ることはできません
これは師、上原浩の教えであり、先生は
「一に蒸米、二に蒸米、三に蒸米。四と五が無くて、その次に麹」
と常々言っておりました
良い麹を造るには蒸米が非常に重要になります
いわゆる外硬内軟の蒸米ができれば、
麹菌は外に菌を伸ばすのではなく、内部に入込み、良質な破精具合の麹となり、逆はバカ破精と呼ばれます
良い蒸米を掛けると、米の芯だけが融け、雑味の少ない品の良い酒になります

一口に「いい蒸し」と言っても、酒米の品種によってその特性は様々なので、
それに合った原料処理をしないと、いいお酒は造れません

品種によって吸水速度や吐き出す速度(保水力)が異なるので、
例えば山田錦と同じ原料処理を、雄町でやると失敗(おそらく上粘りする。違ってたらご指摘ください)します


酵母について
これも酒米というよりは造りに関係するかも知れませんが、
使用酵母によって原料処理を変えないと、
例えば、米の品種に関わらず「味の多い(雑味のある)」お酒になります
そういう造りをしているのであれば、どんな酒米を使っても一緒なので経済的ではあります
が、酒米を研究している方に失礼ですので、今一度原料特性と酵母の関係について考えて頂けたら幸いです

某蔵は「酒米の個性を出す」といって、
多種多様な品種の酒米に、すべて同一の原料処理を施し、
そこから出る「味わい」を「その米の個性」と呼んでおりました

その蔵はワイン醸造への興味もあるとのことだったので、あぁなるほどな、と妙に納得したのを覚えています
ワインの考え方としてはそれで正解だと僕も思います(原料が【主】なので)

ただ、本当の地酒とは徒に米の品種を多用して商品の幅を増やすのではなくて、
自分が流行りに飲まれず、己の考える美味い酒を世に問うためのひとつのツールとして選ぶべきだと思います
そういう意味では藝術に近く、ツールというのは例として「フェルメールブルー」とかでしょうか



今後の酒米へのアイデア

これは実は自分が酒米農家に仮になった時のアイデアでして、
うおぉぉ! 新しい風! ブルーオーシャン! ブレークスルー! とか舞い上がってた時の案ですが、この際オープンにします
もしやりたい方は僕も結果が気になるので教えてください

循環米(サステイナブル米)
これは「会津ライス」から着想を経たのですが、
会津農法によると米の肥料に「酒粕」を使用していた(文献を調べたら焼酎粕な気もしますが)らしく、
お酒を搾ると出てくる酒粕を、次の酒米造りへの肥料として活用し、
そうしてできた酒米で次の醸造を行う……というサステイナブルなもの
酒粕は栄養分豊富なので、どうなるか分かりませんが今はやりのSDGsに参加できると思います
現在、調べた範囲では愛知の「白老」さんがやり始めたように記憶しています

白老 うまかったヤーツ

ちなみに「白老」さんは、これが抜群にうまかったです
ちょっと高かったけど、冷やで飲んで良きでした
蔵にもお伺いしたのですが、担当営業マンが一向に来ないのでしばらくは窪田屋に来ないと思いますが
これからクル酒蔵だと思っています
トコナXに誓います


二酸化炭素高濃度下栽培
そのまんまですが、お米の栄養分の二酸化炭素をガンガンに与えて育てる方法
危険が伴います

実はこれ、既に東大の小林和彦教授が実験を行ったようでディスカバリーの記事にもなっていたのですが、
なぜか、「栄養価」が下がる、という研究結果が出たそうで、
一般米(食べるお米)としては本末転倒というか栄養価下がってまで栽培するものでないとは思いますが、
こと酒米に至ってはむしろ栄養価があまりないほうが酒質は向上するのでは、と思いました
もちろんまったく栄養価が無ければ酵母くんが仕事できないのでダメですが、
酒米実験としては面白そうです

以上、まだケイ酸(シリカ)の話とか書くことが止まらないのですが、一旦区切ります

熱心な方にお会いし、こちらも嬉しかったです
色々な方面で皆様ともお酒談義とかしたいですね
酒の会とかやったらオタクしかこなそうだな笑
楽しそうー(棒)

これからも好き勝手書く予定ですので、どうぞお付き合い下されば幸いです
よろしくお願い致します

酒関連の本、お読みになりたい方は在庫しているタイトルをお知らせ致します(ほぼ箕浦氏のものですが)のでご一報ください


いつもご覧いただきまたご愛顧いただきましてありがとうございます

ばいびっ

K◎





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